丈・獅子丸の咆哮 (新館)

日常について、ゆるゆると語る。
そんなブログ。
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週刊少年マガジン9号「涼風」を読んで羨ましくなんてないぞぉ。

さて、やってまいりました、なんで続けているのかが不明な、立ち読み「涼風」レビューのコーナー。台詞等は、立ち読みした印象のまま書いておりますので、不正確です。というか、オレフィルターがかかっていますので、ご注意下さい。



さて、先週号、涼風を後ろから抱きしめた主人公の大和君(主人公の名前を思い出したよ)。そのまま、叫ぶ。



「お前は、オレのこと、ぜんぜん、信じてくれてないやないか」



………うはっ。うははははっ。



「周りのことばかり気にして、周りに嫌われないようにばかりしているじゃないか。」



ふ〜ん。



「もっと、オレのこと、頼ってくれてかまへん。オレ、お前の全部、受け止めたるから。」



……………うはぁっ。うははははははははははははははははははははははははははははははっはっ。



 



 



しばらくお待ちください。



 



 



 



…的なことを主人公、大和君は言いやがったわけです。多少、もっと、やりとりがあったと思うのだが、思い出せん。



一旦は、大和の腕を振り払う涼風。涼風が泣いているのに気付くも、逃げようとする涼風の手をつかむ大和。



そして、涼風のびんたが大和に炸裂する。その後、なんのかんのと叫び合い………



そして、「ちゃんと、ついて来てよ。私が、本気で我侭、言い出したらすごいんだから」的な台詞を吐く涼風。



「わかった。オレ、お前のこと、全部、受け止めたるから。」みたいな台詞の大和君。



 



………で、家では帰ってくるの遅いなぁ、あの二人という話がなされているとき、外で、キスする二人で今週号は、おしまいと。



 



 



なんか、わし、こんな台詞、リアルに言ったことあるんだよねぇ〜っと、全編、思いながら、ずっと読んでました。そうそう、あの時は一旦、うまくいきそうな気がしたんだけど、ダメんなったんだよなぁ〜などと、遠い目をしてしまいましたよ。羨ましく………………。


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逆鱗。激怒のつぼ。激昂ポイント。そして最悪の週はじめ。

逆鱗。激怒のつぼ。激昂ポイント。



昨夜。まぁ、今日の未明という話もある。午前1時20分。



家の電話が鳴る。



ちょうど私が、寝入ろうとした、意識がなくなりかけた、まどろみかけた、そのポイントで。私が最高に不機嫌になるタイミング。そりゃもう恐ろしいくらいに不機嫌になる。そして普段では考えられないくらい凶暴になる。



おそらく生物学的に最悪のタイミングなんだろう。そのタイミングは。寝かかったときに襲われるなんていうのは、捕食者に後をつけられたような状況しかない。一気にアドレナリン出まくり。



なんとなく想像がついている…先週も、こんな時間に電話がかかってきた。寝ている2階から駆け下り、電話に出ようとするが切れる。



この時点で私も切れる。



しばらく1階で次の電話を待つも、電話がこない。で、2階に上がる。再び、狙いすましたようにそのタイミングで電話が鳴る。ぐわぁ。その時点では、もう、怒りに燃えまくり。再び駆け下りる。電話をとる。「ぴ〜〜っ。ぴ〜〜っ。」ふぁっくす。



ぶちぶち。電話を叩ききる。



次に来るであろうファックスを待ち構える。



 



やはり、大阪ガスからのファックスがやってくる。



ガスファンヒーターがつけっぱなしになっている程度の流量のガスの使用が認められる。使っておられるんですか。という内容のファックス。



 



アドレナリン出まくりの私は、そのまま、怒りの電話をサービスセンターにかける。



大切な仕事なんはわかるけど、こんな夜中に電話かけてくるんなら、出るまでちゃんと鳴らし続けろや。2階から飛んで降りてきたとたんに切れるってどうゆうこっちゃ。おまけに、こっちは、母親が入院しとんのじゃ、夜中の電話なんて、不吉なことしかないんじゃ。それともガスファンヒーターくらいってわかるから一応電話したくらいなんか。それなんやったら、日曜日のこんな時間に電話かけてくんな。先週もあったんやぞ。おかげで眠れんで最悪の週はじめ。寝不足で、なんで、月曜日の仕事、行かんなあかんねん。電話で確認するのが決まりになってるんやっても、うちのとこは、その程度の流量で電話なんてせんでええ。日中?日中なんて誰もおらんわい、電話せんでええ。ああ、家、燃えとっても、爆発しとってもかまへんわい。せやから、もう、こんな夜中に電話掛けてくんな。



 



大阪ガスの人、お仕事、ご苦労さまです。



 



まったく、タイミングが悪かったとしか言いようがありません。もう少し早ければ、普段の私がお相手できたのに。もう少し遅ければ、寝ぼけた私がお相手できたのに…。



 



しかし、その後、その電話のため、私は4時半という時計を見た記憶があるくらいまで眠れずに、そして、あげくのはてに目が覚めると普段より1時間遅れであり、おまけに今日の午前中は報告会でした。報告会に遅刻していくはめになったのは、どちらの責任になるのでしょうか。おまけに電話機だとか壁を殴りまくったおかげで右手中指の動きが悪いし…。



眠さのため、めちゃめちゃ、頭、まわらんし…。



最悪の週はじめ…。



 



大阪ガスの人、お仕事、ご苦労さまです。



 



 



追記



で、再度、5000個のデータをいじくるはめになったので、いじくってたら、半分くらいやったところで、カラムがずれていることに気付いて…。うがぁ。



 



 




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考え中

さて、マジに考え中。頭の整理のために、ちょっと書き込んでいる。



多分、母集団のなかのあるグループに偏りがあるかどうかという問題に落ち着くわけである。この2日間ほど、ぼろぼろになりながら整理した5000個のデータの話なのであるが。ぼろぼろになりながら整理してみると、意外なおまけがついていた。なんだこの記号はと思って調べてみたら、意外や意外、どうやってその情報を得たらいいのかよくわかんなかった情報がくっついていた。そーするとやっぱり、新しい解析をしてみたくなるのが人情ってもので。



で、母集団のなかのあるグループの偏りの有無、危険度を見積もって、その確率を求めるのがスジってもんだと思う。純粋な確率だけで処理するのはなんだか違っているような希ガス。や、まあ、最終的には同じ操作になるのかもしらんのだが…。



う〜ん。眠気がまとわりつく頭で考え続けるのは至難の技である。



で、「基礎からの統計学」なんつうのを読み始めている。うちにある「マンガでわかる統計学」「マンガでわかる回帰分析」を持ってこなきゃ。


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Kanon 第17話 姉と妹の無言歌

異常なまでの美しい画面。夜の家の明かりを反射する川面は嘆息もの。そして、さすがの祐一も鬱になる。見ているこっちの息が詰まりそうになる。そんなアバン。真琴編のレビューで私は以下のように書きました。



実際、「突然の死」よりも「予定された死」の方が気持ちの整理を行える分だけ、その時の悲しみは少ないものです。「予定された死」はそれを告げられた時の方が、ショックがどでかいものです。そして、残される者が死にゆく人に対してできることは限られています。その人が望むことをできる限りしてあげること。そして、できる限り、話をしてあげること。そのくらいです。



ですから、祐一の鬱状態は、容易に想像ができます。よく、あゆに突っかからなかったなと思うほどです。



また、栞の「今の私がお姉ちゃんにしてあげられることって、それぐらいしか無いですから……。」っていう台詞が…台詞が……より一層、私の窒息感をあおりました。「その台詞は、送り出される立場の人間が口にする台詞じゃない…」と。



 



「ゆういち〜〜、おひるやすみだよぉ〜〜」までは、本当に息が詰まるかと思うくらいの緊張感がずっと続いていました。



と ・ こ ・ ろ ・ で、「相沢君、いる〜?お客さんよぉ。」の二つ団子の女の子、かわいいじゃねぇか…。



Bパート自体も、息が詰まりそうだったんですが、栞、そしてあゆのコロコロ変わる表情でかなり救われたところがありました。…が、窒息感はおさまらないまま…。



 



ああああああ、見ているのが本当につらかった。



祐一と別れたあと、一人で空を見上げ、息を吐き出す栞のシーンなんて、本当につらかったです。



あああ、息がつまる……。 



だからこそ、来週の展開、祐一の考えた誕生日プレゼントが生きてくるんですよね……。



 



今回、Aパートでの栞に何をしてやればいいのかと、ものみの丘まで行って、祐一が心の中で真琴に問いかけるところ、そして、Bパートで、舞の言葉を思い出す祐一あたりに京アニの技を感じさせられます。オムニバスでは味わえない感覚ですよね。そして、栞に「できれば、私の……私の…お兄ちゃんみたいに。」と言わせたところに、さらに京アニの技を感じさせられます。恋愛関係というものの束縛から解放されるとともに、同時に香里という姉との関係の写し身を要求されるという、えげつない縛りが加わる、最強の台詞。以前、栞に「お兄ちゃん」と呼ばせたことから想像できていたわけですが、こうなってしまうと、なんだか香里の代わりのような気がして、さらに、切なさ倍増になっているんですよね。



栞編は、次回予告の音楽が違っていたので、来週で終わりっぽいですが、本当にどう決着をつけるんでしょうか。予測不可能です。で、その次、なんとなく「うぐぅ」っぽいんですけど…。名雪エンドでくるのか????



 



追記



観直しをしてみると、息が詰まる感覚、窒息していく感覚がなくなり、な〜み〜だ〜がぁぁぁ。うおおおおおお。



他のサイトを見せてもらって、あのアバンのあゆの周りに漂う埃の描写にびびりました。埃ですよ、埃。室内に漂う埃まで描くアニメって、あんたら、いったい何者?



栞の後、あゆだと思う理由



その1. 秋子さんが未だ風邪から完全に脱していない。構成上、その後のイベントにインパクトが欠ける。



その2. これまでの祐一の「うぐぅいじり」が激し過ぎである。アニメの祐一の通りの選択肢を原作ゲームで選んだ場合、好感度不足で、あゆエンドには到達できない(……のかな?)。京アニが面白いからという理由だけで、そんな台詞の選択をするはずがない。



 




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あのね…

あのね…、仕事はちゃんとしてるんだよ。ほんとに。あほぅなことばっかり書いてるから、仕事してないように見えるかもしんないけど。



特許の書類なんてね、こっちの予想を遥かに上回るA4にして100枚増えて帰ってきたんだよ。合計、206枚。これにね、あとね、配列データがね、つくの。A4にしてあと80枚くらいかな?



でね、その他にもね、5000個のデータの見直しやってるの。おとといもやってて、終わらせたと思ってたんだ。でも、昨日、参考文献、よんでたら、それだけじゃたりないことがわかったから、もういっかいごせんこのでーたのせいりやってたんだよぉぉぉぉ。くいちがってるところがないかどうか、いっこいっこね、かーそるでおくってみていくの。えくせるでやってるんだよぉぉぉぉぉぉぉ。えへへへへへへえええええええええええええええええええええええええへええええええええええええええ……………。


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週刊少年マガジン8号「涼風」を読んで笑ってしまった。

なんだか期待されているむきもあるみたいなので……って、なんで俺、立ち読みしてるマンガなんかのレビューを始めたんだ?



先週号の絶望的なダメージの印象ため、今週は気合を入れて、ページをめくった。そしたらタイトルにも書いたように、コンビニで笑い声を出してしまいそうになった。



 



いやぁ、やっぱり青いわ。こいつら。



まだまだ、経験が足りてないわ。私の域に達するまでは、まだまだ、まだまだ、まだまだ、まだまだ………。



涼風が言うことには、「告白されても困る。もう、あんなつらい思いはしたくないから。ずっと友達のままでいたいから。」



ぶわっはっはっはっはっは。



先週のあの展開なら、明らかに別のおとこができた展開だろうに。それを、涼風の方もなんだ、中学生か、おまいらは…と。深読みすれば、別のおとこができた言い訳というのが、リアルでは考えられるところであるが、まぁ、このマンガにそこまで求めるのは酷かと思われる。



しかぁし、最後で主人公(あ、俺、主人公の名前、覚えてねーよ)は涼風を後ろから抱きしめるのである。いけ〜〜。おとなの展開に持ち込め〜〜。で、続くとなる。



  



  



ひとこと:「青いんだよぉ。



 



 



 













主人公もなぁ、再度告白するにしても、もう少しからめてからでなきゃ、こんな逃げ方されるというのがわからんのか。お互いが(はい、ここ大事。)言い逃れができないようになるまで、再告白なんてしちゃいかん。




| | 涼風 | permalink | comments(0) | trackbacks(0)

「ロケットガール3 私と月につきあって」を読んだ

いやぁ、ロケットガール3巻、読みました。



うーん、とってもSF。この巻は、誰がなんと言おうとSFでしたねえ。よもやこのシリーズで、古典的なSFの代名詞と言ってもよい「冷たい方程式」なんて言葉を見るとは思いもしませんでしたねえ。



いやぁ、いいもんを読ませてもろうたわ。アニメが楽しみ楽しみ。



 





私と月につきあって 私と月につきあって
価格:¥ 609(税込)
発売日:2007-01



 




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「Kanon 真琴編」 レビュー

ネタばれ全開です。



って書いたんですけど、究極のネタばれは書かずに済んだみたいです。 



 



さて、京アニ版の真琴編でほとんど泣くことができなかった私です。その理由も込みでいろいろ考察していこうと思っております。ですから他のみなさんの「泣きました」ってなレビューを見ると「何か、わし、見落としたん?」とも思ってしまい不安になったりするんですが。



さて、真琴編の中心は、あゆのモノローグが冒頭に入らなくなった第7話以降、第10話までになると思います。そのタイトルの確認をしておきますと、



第7話 家出と仔猫の遁走曲〜fuga



第8話 追憶の幻想曲〜fantasia



第9話 子狐の子守唄〜berceuse



第10話 丘の上の鎮魂歌〜requiem



私が、真琴編で一番、こみ上げてくるものがあったのが第7話のラストと次回予告でした。第7話のラスト、「ものみの丘」から祐一に連れ戻された真琴が夜食を食べる食卓でのシーン。初めてBGMで「残光」が使われたシーンでした。なんとも言えない表情、安堵感、初めて触れるものへの驚き、そんな感情が入り混じった、これまでとは全く異なった真琴の表情を観たとき、正直、涙が出てきました。ソフトフォーカスのかかった真琴視点で祐一、名雪、秋子さんがたわいのない会話をして笑い合っている状況をただ、そんな表情のままで見続けている真琴。アニメの登場人物の表情だけで、何を思っているのかが伝わってくる、何が言いたいのかがわかるという、実に凄いシーンでした。真琴の心境が伝わってきて、そして真琴に感情移入できたからだけではなく、その凄まじい制作技術にも感動しての涙でした。このシーンに関しては、感想は、ほぼ万人に共通するのではないかと思います。



で、それに引き続いての第8話の予告。



祐一「何やってんだ、あいつ。この寒いのに。」



美汐「あなたを待っているんでしょう」



真琴「ねぇ、紙飛行機つくろぅ、紙飛行機。」「ほらぁ、新しいマンガ買ってきたの。一緒に読もう。」「悪い?」「かわいい?」「なに?」「本当?」「だめかなぁ…」「んん、べぇ〜〜。」「んんんんん〜〜。」



祐一「真琴は……。」



真琴の不安そうな顔、笑顔、むくれた顔……そんな真琴の元気そうな、ころころと変わる百面相を見ていると泣きそうになりました。



ところが、「第8話はぜったいに泣いてしまうぞ」と覚悟をきめて第8話を観たところ………以外や以外、これがぜんぜん泣かず、見事なまでの肩透かしをくわされた。なぜ???特に、本当に予告からのギャップが、不思議で不思議で。



この予告からのギャップについての理由は真琴編を全部観た後、はっきりしました。私は原作ゲームもやっておりますし、また、東映版も見ておりますので、この後、真琴がどうなるのか、どんなことになっていくのかを知っていました。ですから、あたかも第8話の予告は、「死にゆく者が元気だった頃のアルバムやビデオを見ている」感覚だったのだと気が付きました。ですから第8話では、予兆、そして、天野美汐との話などもあったのですが、まだ真琴は元気だったわけであるため、感覚的なズレが生じたのだと思います。



そして、第8話のラストで明らかにされる「真琴の正体」。正直、早過ぎると思いました。こんなに早く正体をばらして、話が続けられるのかと思いました。結果として、真琴の正体が明らかになってから、さらに二話も話が続くことになったわけです。悪名高き東映版では、第10話で真琴の話を一気に終了させていました。体の変調、正体ばらし、そして消滅までを。



東映版の話は、またいつか別に書きたいと思いますが、作画がアレだったりだとか、最後の最後で東映版オリジナルウルトラCが展開されたりだとか、個別ルートが見るも無残だったりだとか、問題点が大有りだと思いますが、脚本に関しては私はある程度、よくがんばったんじゃないかと思っています。だって、私は東映版もしっかり「Kanon」として見ることができましたから。その点は、見てマジで大笑いしてしまった「劇場版AIR」との差異だと思っています。



さて東映版では、一気に第10話で真琴の話を終わらせたわけですが、泣かせる話をつくるという観点から見れば、これは正解なんでしょう。正体をばらして、え?っと思わせて、そのまま、消滅させてしまう。これまでに、ある程度、感情移入できるだけの下地を作っておけば、悲しい話として仕上がるはずです。要するに「突然、登場人物が死んだ」という状況に近い形に仕上げたわけです。で、ラストに主人公に名前を叫ばせれば、それで、泣ける話の一丁あがりっていう訳です。マルチエンディングのエロゲーをアニメ化するには適切な手法だと思います。



 



また、原作ゲームではどうなっているのかですが、ゲーム中の主人公の「自分の彼女が徐々に弱っていき、そして消える」という状況になるわけです。その主人公の「自分の彼女が弱っていくさま」を見せ続けられるわけです。そして言うまでもなく、通常、この手のゲームは主人公とゲームプレイヤーはシンクロするように製作されています。そりゃ、まぁ、泣くわな、普通。ボロボロに。



  



では、京アニは真琴の正体を明らかにした後の、第9話、第10話の二話でどのような表現をとっていったのでしょうか。京アニは原作ゲーム、東映版、そのどちらの手法も、とりませんでした。ある意味、祐一に感情移入させないような表現をとっていたと思います。というか、私が祐一に感情移入できなかっただけなのかもしれません。京アニは祐一に「死にゆく人に対して、残される者が何をしてあげることができるのか」を淡々と演じさせていました。ある意味、無茶苦茶、リアルに。



実際、「突然の死」よりも「予定された死」の方が気持ちの整理を行える分だけ、その時の悲しみは少ないものです。「予定された死」はそれを告げられた時の方が、ショックがどでかいものです。そして、残される者が死にゆく人に対してできることは限られています。その人が望むことをできる限りしてあげること。そして、できる限り、話をしてあげること。そのくらいです。



だからこそ、あまりにリアルであったため、非常に淡々と話が進んだのではないかと。



第10話の「ものみの丘」での祐一のモノローグにそのことが端的に表されていると思います。以下、祐一のモノローグ。



「これで真琴の願いは成就したと信じた。子供のようにはしゃいで、みんなを困らせて、真琴はしあわせだったろうか。嫌いな俺なんかと一緒にいて、真琴はしあわせだったろうか。全ては報われたんだろうか。本当にみんなお前が好きだった。いつもケンカばかりしていたけど、俺もお前が大好きだった。それに気付いてくれていれば、お前は幸せなはずだった。でもお前は、いつだって天邪鬼だったから、ちょっとだけ心配だよ、俺は。」



まるで、本当に死んだ人への呼びかけのようになっています。残された者、残される者にとっては、願いは成就したと信じるしかないのです。



そして、真琴の消滅後、奇跡が消え再び雪に覆われたものみの丘で、残された真琴の鈴を手に、最後に祐一は真琴の名前を消え入りそうな声でつぶやくだけでした。



 



だからこそ、この話を見て泣ける人と泣けない人がいるのではないかと思うわけです。私は後者でした。理由は、はっきりしています。今、私自身が……。まぁ、それはさておき。



また、そこが「京アニは真琴編を抑えていた」と言われる所以だと思います。意識して抑えたのか、リアルさを追求することにより結果として抑えられたのかは不明ですが。



親しいひとを失った悲しみには変わりはないのですが、「突然の死」と異なり「予定された死」をこのようにして迎えた場合、残された者、送り出した者にとっては、その場での悲しみは驚くほど来ないものです。日常生活のなかで、ふとその人がいなくなったことに気が付き、悲しみがぶり返すのです。その意味では第11話で祐一が真琴の部屋をそのままにしておいてくれませんかと秋子さんに求めたことは心境をよく表していると思いました。



 



 



京アニは、祐一の知り合い、いや、家族であった真琴が「消えていく」にあたり、心をこめて真琴を送り出そうとする祐一、そして名雪、秋子さんの水瀬家のひとたちの描写を行いました。原作ゲームのように「自分の彼女が消えていく」という感覚を全く排除して。そのことが端的に表されていたのが、プリント機のシールに書かれた「水瀬家一同」の文字だと思います(もう少しだけ、普通に見えるように見せてもよかったのではないかと思いますが、あの文字は)。そのような食い違いがあるからこそ、原作原理主義者にとっては、許せないものになっているのかもしれません。本当のKanonの真琴編はこんなものじゃないんだと。しかしながら、京アニの祐一はこの先もこの世界で生きていかなければならないわけです。当然、他のヒロインも攻略していかなければならないわけです。そのことを踏まえた上での京アニの選択だったと思います。



このようなマルチエンディングのエロゲー、いや、ギャルゲーを完璧に、しかも、すべてのひとが納得するような形でアニメ化するには、オムニバス形式で主人公の姿が一切出てこない、完全主人公視点という革新的なアニメにするしかないのでしょうか?



また、さらに不思議なことに「イレ込んだ状態」で見ると、不思議と何か作画の乱れが気になるのです。第8話を観た直後は、私は「京アニにしてはすこし、やらかした」と思いました。しかし、この記事を書くために、すべて見直して、どこが気になったのかが思い出せないのです。



最終的な私の「Kanon真琴編」の感想は、「泣けなかったが、大変、いい話だった」ということになります。もちろん、異常なまでに綺麗で美しい映像の中でその話が語られていたことは、言うまでもないことです。









その他の感想



「ものみの丘」に行くまでの道のりに赤鳥居が描かれていたことは、すごいと思いました。確かに妖狐伝説のあるような場所には、赤鳥居のお稲荷さんが祀られていても不思議ではないと思います。京アニ、GJ。



第3話で「うぐぅ」と接触させることにより、真琴の「すごく人見知り」な部分が非常に印象に残り、無茶苦茶人見知りであるにもかかわらず第8話で学校に祐一を迎えにくるという行為を真琴が行ったことにより、その時、真琴が祐一をどう思い始めたのかが、本当に伝わってきました。京アニ、GJ。



 



真琴編収録予定のDVDは以下の2巻です。





Kanon 3 Kanon 3
価格:¥ 6,300(税込)
発売日:2007-03-07





Kanon 4 Kanon 4
価格:¥ 6,300(税込)
発売日:2007-04-04


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「今度の月曜日から」と、いきなり

今日、電話があった。



「今度の月曜日から、この前、面接した新しい技術補佐の人が来ますので。」だって。



今日は、金曜日……。いきなり言われてもなぁ…どーせいっちゅうねん。



 



まぁ、来週からは、技術補佐(派遣)が4名の技術補佐(派遣2名、直接契約2名)と2名の学生(修士1年1名、博士3年1名)を束ねるという、さらに得体の知れなさがパワーアップしたチーム体制になるわけですな。とりあえず、私も含めて7名か…。結構な所帯になってるがな…。こんだけの所帯を構えてて、で、年一報だけだったら、文句言われても仕方ないよなぁ…。まぁ、できる限りの微力を尽くしましょう。微力を。


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Kanon 第16話 真夜中の聖譚曲

アバンラストの名雪の「間」と「憂いの表情」はいったい何なんでしょうか。あゆの存在を意識し始めたんでしょうかね?それはそれで大変、結構なことだと思うのですが。これまで、ただひたすら寝ボケキャラとしてしか存在を許されなかった名雪に、いよいよ自我が目覚め始めたのか?



さて、Aパート冒頭。舞の「ちから」は栞に使わないとの宣言。正直、どうするんだ?先週の時点では、舞の「ちから」をどこかで使うという展開も有りのような気もしたのだが、それを封印。たった一回きりの「奇跡」をここで使うのか?それとも、東映版のように、何のフォローもなく「根性」だけでどうにかなるとでもいう気なんだろうか?東映版だと、いつ逝ってもおかしくない状態のような気がするが?  しかし、舞は何でも知ってるんだなぁ…。でもあれは、栞のことか?それとも香里のことか?香里のことのような気がするんだが…。すると、ひょっとして、今回の栞ルートってのは、香里の救済がメインの話なのか……?………それはそれで、栞がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、あまりに不憫じゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。



で、Aパート秋子さんの風邪の話は、今回見たときには、祐一が結構、薄情者と思ってしまったんだが、だんだん、実際は、あんなもんだろうという気がしてきた。今回のを見た後だと、なんだか、原作も東映版も大騒ぎし過ぎのような気になってくる。翌日に、女の子とデートするのも、特に家事をするでもなんでもない、野郎なんつーのは、家にいても仕方がないのでどこでも勝手に行けという気もする。ただ、こんな話の流れにすると、この風邪の話、あってもなくてもいいような印象になるのだが、あゆの家の状況を再確認するためだけに入れてあるというところかと思ってしまう。



 



Bパート。真琴と行ったファミリーレストラン「アーネスト・ホスト」の前での「うぐぅーーー」には笑かしてもらいました。その後の祐一の「…まさか……お前も、(略)」という台詞は、まぁ、一本の話として筋が通っていて良いんじゃないかと思いました。



で、その後、栞ルートフルコースを一気に進める展開へと。……想像していたのより、はるかに展開が速かった……。



来週、どこまで話が進むのかが、まったく、予想できん。というか、どうやって決着をつけるのかが予想できないんで、どこまで進めるのかすらわからん。しばし放置で、後でまとめてなんていう方式をとることも可能か?



淡々と猛烈な勢いでスケジュールを消化していった回。しかし、祐一と栞が会話するときの祐一の表情や台詞まわしが、そしていろいろな状況での栞の表情が、私には、結構、印象に残りました。正直、派手さがない分だけ、見たひとの意見が分かれる回だろうなと思った。



 




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