最近、なぜか立ち食いうどん・そば屋さんに立ち入ることが多い。
入って、「たぬき」と一言、注文する。ドキドキする。何が、出てくるかと…。
ここで、「うどんですか、おそばですか?」と聞き返されると、もっとドキドキする。
私の希望するものは、おそばに油あげが乗せてあるものである。
これを「たぬきそば」と言う。「きつねうどん」と対をなすものであり、
私の生活する地域には、「たぬきうどん」や「きつねそば」は存在しない。
さて、他地方では、「たぬきそば」は何を指すのであろうか。
関東地方では、揚げ玉(天カス)の入った、そば・うどんを「たぬき」と称するらしい。
しかし、四国・九州あたりでは、揚げ玉(天カス)は、サービス品であり、
テーブルに置いてあり、四国・九州の人間に言わせると
「なーんでそんなもんに金、払わにゃならんのじゃ」となる。
四国・九州には、「たぬき」という商品は存在しているのであろうか????
なかったように思う…。
さて、同じ関西圏でありながら、独自の世界を構築するのが京都。
京都では、「たぬき」とは、刻んだ油あげを入れて、あんかけになった、
そば・うどんを指すらしい。私は、お目にかかったことはないが…。
立ち食いうどん・そば屋さんに入って、「たぬき」と一言、注文するだけで、
わくわくどきどき感が味わえる。