さて、フルメタ最新刊、「せまるニック・オブ・タイム」(NOTと略するんでしょうか…)を読みましたので、ちょっと、その感想などを……。
本屋で見たときは、ちょっとだけ、びびりました。ちょっと、厚いぞ…と。帰りの電車の中だけで読み終えることができるかどうか…と、ちょっと、不安になりましたが……。全部は無理でしたが、なんとかなりました。
一応、予定ではあと一巻で長編は、終了予定らしい感じです。
帯を見ると、なんだかやっぱり、近い将来、アニメ化しそうな雰囲気がプンプン漂ってくるのですが…。
ええっと、以下は、ネタバレまみれです。
騒いでません。
そこそこ、真面目に考察してます。
前巻とは、打って変わっての重苦しい雰囲気のこの巻。
「ささやかれた者」ウィスパードの秘密が明らかになり、そして、ラスボスたる「ささやく者」の正体が明らかになった、この巻。
そして、彼の「裏切り」の理由も明らかになりました。
そして、彼の死……。
まずは、私らしい感想から書いておきましょうか。
宋介があのアマルガム襲撃以来、ずっと、張り詰めたテッサを励ますところで、私は、泣きました。どうも私は、京アニ製作のTSRの印象が強すぎるようなのですが…しかし、ちょうど、香港でかなめに言われたことに匹敵するようなことを、あの宋介がテッサに言うということだけで、私、泣きました。ちょうどですねぇ…「南風」がヘッドフォンから流れてきててですねぇ…そら、もう、だばぁっと。
しかし、宋介は自分の手が血塗られていることを自覚しています。
そして、そんな自分の手でかなめを救いに行くことを決意しています。
幸せになる資格が無いと考えているのでしょう。「武器を必要としない生活」とテッサに向かって言いながらも、自分には、そのような暮らしはおくれないということをわかっているという矛盾。
ラスト、宋介はどうするのでしょうか。どうなるのでしょうか。
クルツ……。
死亡フラグが中盤に立ってしまったような雰囲気がありましたが………クルツならなんとかしてくれる………と思っていたのですが、主要登場人物で初めて命を落としました。
宋介に抱きつき泣くマオが………。
ウィスパードの秘密のかなめ(キーストーン)がかなめであったとは、驚きです。
爆心地にいたのが、
彼女の母親だということは、寸前で気が付いたのですが、最初はかなめの母親かと思ったのですが、コメントで指摘を受けたように、母親なら、爆心地でかなめを生んだことになるので、そうじゃない。なもので、かなめが「ささやく者」となった理由は、まだ、明らかにされていません。
レナードの言葉によれば、かなめは、何かに絶望し、そして、「ささやく者」となり、ブラックテクノロジーを送信し続けているとのことでした。
最初は、宋介の死かとも思いましたが……
自分が宋介とテッサを殺したと思い込んでいる…ということだけでは、なさそうだと思いました。「ささやく者」となったかなめは、宋介とテッサの死を当然のこととして受け止めているように思えましたから。
さて、そして、「ソフィアから頼まれた大事な仕事」というものは、何なんでしょう?それが、レナードを受け入れることと何の関係があるのでしょうか?
レナードが宋介に語ったことと、何か、食い違いがあるような気がするのですが…もしかしたら、レナードがこのように画策するということも、「ささやく者」にとっては、計画の一部だったのでしょうか。どうも、レナードの行動は、レナードが語った、この世を正すという行為とは、ズレていってるように思えるのですけど…。
まぁ、この辺りは、次の巻まで、待ちましょう。
そして「温泉」と口にしたときに、「ささやく者」かなめの胸に蘇る感覚、そして、流した涙の意味は……「ささやく者」になってしまったかなめも、まったく、変質してしまったわけではなく千鳥かなめとしての記憶、感覚、感情を持っているということなのでしょうか……。
それにも増して「温泉」と言えば、「女神の来日 温泉編」のはずなのですが、確か、あれって、京アニ版ふもっふの後、あらためて書き下ろされたものだったはず…。それを……というか、短編集のネタをここまで重要な話として取り上げてきたということの方が驚きですわ。
さて、レナードの語る「この世を正す」という行為が実行された場合、どのようになるのでしょうか。
なんとなく…普通の世の中…冷戦も終わり…通常の発展を遂げた、この我々のいる世界になってしまうような気がするのです。
そこでは、かなめと宋介は普通の高校生であり、そして、クルツ、マオは大学におり…そのような、ごくごく普通の……あちらの世界の宋介が望んでも手の届かない…普通の生活が繰り広げられる世界になるような気がします。
どのような理屈付けで、時間の巻き戻し、世界の作り直しが起こるのかは、よーわかりませんけど。
それで、めでたしめでたし…なのでしょうか?
なんとなく違うと思うのです。誰かが、その世界を拒絶して、この作品中の世界への帰還がなされると思うのです。
その拒絶は誰がするのでしょうか。宋介でしょうか、それとも、かなめでしょうか。
多分、宋介のような気がします。具体的な理由はありませんが、私は、そう思います。
そして、「妖精の羽」ラムダドライバキャンセラーという、これまでの戦いを一変させるものを手に入れた宋介とアル・レーバテイン。
どんどん、人間っぽくなっていくアル。レナードのASべりアルを見たときに「あの野郎です」と口にしたりだとか、女性音声に変えられそうになったときに、拒絶したりだとか……。
で、この先、再び、アルと宋介の別れはあるのでしょうか。仮にまた、そんなことがあったとしますと…すみません、私、号泣します。。。。。
とりあえず、早く、続きを読ませて下さい。。。。。。。
この記事に対するコメント
そりゃ、そうです。当然です。
なんとなく、母親?とか思って読んでたら、「娘よ…」てな呼びかけが来たもんで、早とちりしました。
ただ、かなめが最も影響をつよく受けたというくだりで、なんか血縁でもあったのかなと…思った次第です。
私の記事中の部分については、訂正いたします。