丈・獅子丸の咆哮 (新館)

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CLANNAD もうひとつの世界 智代編 その2 (感想と分析)

さて、「もうひとつの世界 智代編」の本気モードの感想と分析などを。
その1にTBいただきました方には、こちらの記事の方もTBさせていただきます。


さて、観た第一印象は、その1で書いた通りなんですが……違和感が。。。その違和感を手掛かりに、少し、掘り下げてみました。


まず、真っ先に書いておきますけれど、私、原作の智代ルートの朋也って嫌いでした。それであるがゆえに、智代のこともあんまり評価できていませんでした。
誰がなんと言おうと、原作のこのルートの朋也は、ヘタレです。まじで。ヘタレの上に、エロエロです。いや、まじで。

それが、この「もうひとつの世界 智代編」では、さめざめと泣きました。
なんでだろうなぁ…と、ずっと、ひっかかってました。

それにも増して、ラスト朋也が叫んだことに対して、私、戸惑いました。
あれ?こんな話だったっけと。


結論。京都アニメーションは、この智代の話、相当、変えてきています。
以前に書きました、「ことみ編」のときと同じように、一見、原作を端折ったものを提供しているかのようなふりをして、原作とは真逆のものを我々に渡してきています。
ですから、おそらく…原作未経験の方の方が、素直に受け取れるんじゃないかなぁ…と思います。


すこしずつ、状況を分析していきたいと思います。


アバンからわかること

状況説明のために存在したかのようなアバン。

第18回アバンと全く同じ構図から始まった今回。

………第18回……第18回……第18回………


杏ぉぉぉぉぉぉぉぉ…(涙)


と思わず叫んでしまう杏信者の私ですが…それは、横へ置いておいて…


「岡崎。朝だぞぉ。」

「なんで、お前が、ここに居るんだ?」

との会話がなされた第18回。


しかし、

朋也、起きろ。」

「腹痛いから、休む」

「週に何度、腹痛になるんだ、お前は。」

「わざわざ、来なくてもいいって、いつも言ってるだろ」

という会話だけで、並行世界の話であるということが、見事にわかるわけです。
智代が何度も、朋也を起こしにきているということが伺えるわけです。

で、畳みかけるように

「放っておくわけにはいかない。私は、お前の彼女なんだから。」と続くわけです。

「別れよう…」という会話以下は、中盤への布石。

「ほらぁ、今日は生徒会長選挙の日だろ。元気出していこうぜ」との台詞で、本日が智代ルートの最大の山場、生徒会長選挙当日であるということが知ることができるわけです。

ここで原作経験者は、違和感を感じるわけです。
「端折ったな」と思うわけです。
原作通りの展開ならば、この、当日をのほほんと迎えるわけにはいかないわけです。

まだ、もう少し、分析と状況整理を続けます。


Aパート冒頭、朋也のモノローグからわかること

モノローグ中の時計が描写されているところ。「埃」まで描かれています。この「埃」の意味については……京都アニメーションの「埃」の専門家の方におまかせすることにします。

さて、朋也のモノローグ。要約すると、

1.付き合い始めて、まだ一か月。
2.きっかけは、特にない。
3.気がついたら恋人同士になっていた。

その、のほほとした朋也の言葉に、特に、この間に何か特別なことが起こったということは、ないと、私は感じました。

つまり、本編であったような、「朋也の停学」であるとか、「他校の生徒が殴りこんでくる」とか、「朋也と智代の二人が運動部に勝負を申し込むという選挙運動をした」とかいうことはないのではないかと思いました。
つまり、何の問題も起きずに、この智代は生徒会長に当選したのではないかと感じました。


原作では、ここまでがもう大変なのです。



原作の選挙当日までの流れは、完璧に削られました

原作では、朋也そして春原は「生徒会の人間が知り合いなんて、ぞっとする」という妙な考えを持っています。Keyのどなたかが、生徒会に強い怨みでも持っておられるのでしょうか。生徒会とは、権力の手先、闘うべき集団であるってな認識なんですな。理由は、よく理解できませんが、とにかく、朋也そして春原は、生徒会長に立候補する智代と距離をとろうとします。しかし、「生徒会に入るその日までで、いいから」と朋也を説得して、智代は朋也と付き合うことになります。ですから、生徒会長選挙当日というのは、朋也と智代は別れるか別れないかの審判が下るその日になるわけです。
のほほんと迎えることができないわけです。当選すれば、別れる。落選すれば、そのまま付き合い続けることができる。そんな日です。

それで他校の生徒が殴りこんできたときは、朋也のとっさの機転でごまかすことができたのですが、その後、別の理由で朋也は停学になります。このあたりの流れは京都アニメーション版の本編の流れと似たようで…違っています。停学理由は、スケベ朋也のせいです。まじで。

その後、智代の人気がだだ下がりになり、京都アニメーション版本編と同じ、運動部相手の勝負に出るわけです。しかし、このときの朋也の心中は複雑なわけです。智代が当選すれば、別れることになる。しかし、智代の当選のために朋也は頑張るわけです。


で、迎えた生徒会長選挙の発表の日となるわけです。

この流れを知る者にとっては、そりゃまぁ、ばっさり、削られたなあと思うわけです。


で、原作ヘタレ朋也は、智代の生徒会長当選の放送を聞いたあと、キスをしながら、


「朋也…私は今はもう、生徒会長なんだ…もう、おまえの彼女じゃないんだ…だから、もうこんなことは止してほしい…」

「嫌だ」

「わがままな奴だな…」

「俺も、おまえと一緒にいたい。今日も、明日からも。ずっと、こうしていたい。それが答えだ」

「本当か、朋也…」

「ああ。生徒会長が彼女ってのも悪くない」

「そうか…よかった…ずっと不安だったんだ…本当に終わるって思ってたんだ…よかった…」

ってな具合で、当選後も付き合い続けることになるわけです。


しかし、今回の京都アニメーション版では、そんな「生徒会の人間は、ぞっとする」などという裏設定もなく、朋也は素直に智代の「桜並木を守る」という夢に一歩近づいたことを喜んでいました。



朋也と智代が別れるまでの展開について

原作と今回の京都アニメーション版とを比べてみますと、追い込まれていく感覚は、やはり、原作版の方に軍配があがると思います。展開自体は、ほぼ同じ。しかし、原作では朋也と智代のすれ違いが、痛いほど強調されていきます。
特に、原作での創立者祭の智代のクマの着ぐるみのところの悲惨さは、特筆すべきものがあります。あそこは、本当に、凄かった。
それと比べると明らかに、今回の京都アニメーション版の学園祭クマの着ぐるみは、見劣りします。
ここでもやっぱり、ばっさりと削ってきたなという印象でした。

多少、生徒会のイヤな奴の台詞に引っ掛かりを覚えましたが……

「足を引っ張ってる」そういう意味の「あんたがいるおかげで、彼女は足踏みしている。目指すべき高みがあるのに。」という台詞は、原作でもあります。
しかし

「あんたも思ってるんだろ。自分は、彼女に何もしてやれないって。」

これに相当する台詞がないんですよね。原作には。
違和感の第一でした。




原作ヘタレ朋也は、正真正銘、逃げ出した

原作のヘタレ朋也は、「エッチなことをさせてくれないから、すねている」と誤解した智代が仲直りしようとしたそのときに…智代が、創立者祭のときに一緒に食べられなかったアイスクリームをもう一度、一緒に食べようとしたそのときに…別れ話を切り出します。
その直前に生徒会のイヤな奴に、ボコボコに言われた直後です。

会話の流れは、京都アニメーション版と、ほぼ同じ。

ただ、ラストに


最後に、その温もりを感じたかった。最後に、抱き寄せて…

智代という彼女がそばに居てくれたことを感じたかった。

でも、俺はもう、見送るだけだった。じっと見上げていた。

この場所から。三年前から、ずっと居た場所から。

そして、ひとりになってしまった今…

俺の思いは、恋だったのだと気づいた。

俺は、智代のことが…好きだった。


というモノローグが入ってます。口では、「恋じゃなかった」と言いながら、あとで、恋だったと気が付いたと。。。。

その後、はっきり言って、朋也はぐだぐだの生活をおくり続けます。
智代と出会う以前の朋也に戻ります。


麻枝准氏が「怠惰に学園生活を過ごす主人公の姿こそ自分が書きたかった美しさの形なんです」と「CLANNADビジュアルファンブック」中に書いてあります。
「なんの努力もせずに智代を突き放した挙句、最後にまたなにもしないまま智代とヨリを戻した朋也にみんな苛立ちを覚えたらしいです」という魁さんの言葉に
「だって、そこで主人公が努力をしたら、普通の話になってしまいますから…」との麻枝さんの言葉。
…………だから、ヘタレなんです。

こんな原作朋也ですから、ラスト、叫ぶはずもありません。



じゃあ、京都アニメーション版朋也は、なぜ、叫んだのか


ここが違和感の正体だと思うんです。

この朋也は
「自分に今できることをするために、智代と別れるという選択をした」のだと思いました。
あの、イヤな奴に言われたからこその行動のように思えるのです。


ところで、これって、麻枝さんの理想とする話とは、別になってますねぇ。

京都アニメーション、いや、石原監督の解釈でしょうか。
だからこそ、別れ話の直後のモノローグも必要なかったわけです。「好き」だからこそ、別れたんですから。
だからこそ、別れたからと言ってぐだぐだの生活に戻ることもなかった。「好きな智代に心配をかけたくなかった」からこそ、今まで以上にきちんと生活していく必要があった。
「恋じゃなかった」は、明らかに嘘。智代をあきらめさせるための嘘。そう解釈できます。

智代が「見てた」と言ったあとの、「弁当は無理だったけどな」からの朋也はとても嬉しそうでした。自分が好きな智代が、別れた後も自分を見ていてくれたということがうれしかったんだと思うのです。


だからこそ、自分が辛い思いをしてまで、別れるということを選択したにもかかわらず、高みを目指すことができない自分と、それでも、一緒にいるという智代に対して、苛立ちを覚え、朋也は叫んだのだと思いました。


しかし、結局、何度も出てきた『踏切』は、朋也自身が勝手に作り出したものであり、実際には、そんなものはなかったわけです。
限界なんていう幻想を自分で勝手に作って、それに自分を縛りつけていたわけです。

その『踏切』が開くときのカタルシス。。。。ちょうど、スタートの号砲のようなSEとともに。
泣きます。うん。ここに気が付くと、もうね、だめです。さめざめどころじゃなく、ぼろぼろ、涙がこぼれ落ちます。。。
智代の思いが、朋也の心を開けた瞬間でした。



うええええええええええええええん。



冗談抜きで、こういった話、弱いです。。。。。うえええええええええ。





だからこそ、原作とはまったく別の話になったんだと思うんです。
精一杯、智代のことを考えて、凝り固まった考えに縛られた朋也がした別れるという選択を、朋也のことを本当に考えた智代が、その凝り固まった考えを打ち壊して、朋也を開放した話。
おそらく、原作未経験者の方は、素直に、こう思うんじゃないでしょうか。。。。
しかし、原作経験者は、原作を知っているが故に、素直にこの考えを持てないのではないでしょうか。



その他の感想

オーディオコメンタリーでもありましたように、クレープをそのまま食べる描写が、すごくリアルに感じました。多分、あれが普通の行動かと。
智代、全国模試4位って……原作では、学年2番でしたから……いきなり、ことみ並みの凄さになってます。


今回、予定では、個人的な思い出とともに語るつもりだったんですけど、そっちの方は、また、後日、ひっそりと上げておきたいと思います。



あ…原作未経験の方の感想で、「渚だと、こんな話はできないだろうなぁ…」という感想をよく見ますが……AFTER STORYって、ぜったい、これ以上のものだと思いますよ。本当に。


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